意識低い系教員のブログ

JP産小学校教員。穏やかな心で。

おっさん本「独学術」

 

News Picksが「さよなら、おっさん。」という広告を日本経済新聞に掲載して話題になっていた。

 

newspicks.com

 

「おっさん」達が出張っているNewa Picksがこういう広告を打つという壮大なギャグである。

 

この中で、「おっさん」とは「古い価値観やシステムに拘泥し、新しい変化を受け入れない。自分の利害のことばかり考え、未来のことを真剣に考えない。フェアネスへの意識が弱く、弱い立場にある人に対し威張る。」といった人間と述べている。

 

まさにそんな作者の本であった。

 

独学術 (ディスカヴァー携書)

独学術 (ディスカヴァー携書)

 

 

 

細かい部分が多々気になる本であった。

 

 

ツイートはしなかったが「暴力団や非行少年は本を読まず、また読むことができないために、感情を抑制できずに問題を起こしている」や「仏教経典をいくら読んだところで世界は少しも理解できない。しかし、聖書を読んでいれば、仏教経典に何が書かれているかさえ理解できる」といった記述もみられる。

 

時代錯誤と偏見の塊のような人なんだなと強く感じた。

 

また、入門書や解説書を批判しておきながら自身は「超訳 ニーチェの言葉」「仏教超入門」といった本を書いているところや、「難解な本を読む」として、「食卓の上に置いて、隣で麻婆豆腐やカレーを食べ」ることを述べているところ(こうすると本の威厳が減り、あきらめがでてくるらしい)はもはやギャグとしかいいようがない。

 

もちろんすべてがすべてダメなわけではない。

 

外国語の独学法について述べている部分ではなるほどと思うところが多々あった。

 

「コア・イメージを把握する」「まずは全体を俯瞰する」といったところはおもしろく、とてもためになった。

 

しかし、それ以上に気になる点が目につく本であった。

 

この辺のスルーして読める人ならおすすめかも。